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アクシス・ネット技術コラム

技術コラムを連載でお届けいたします。
「ケースレー428−PROG型電流電圧変換アンプのエミュレーション・モード搭載したA4280高速電流電圧変換アンプ」の開発現場より、不定期でお送りします。
技術コラム : バイオセンサーの校正 (キャリブレーション)
投稿日時: 2019-12-11 15:24:04 (165 ヒット)
何等かの測定をしている場合、その計測器がどれだけ正しいかを確認する校正が
必ず必要になります。
校正をしていないとせっかく時間をかけてテストしても、最悪その結果自体が
信じられないことになります。
通常校正は、計測器では1年に1回行うことで精度を保証します。


測定システムを構築し、何等かのデバイスを測定した場合を例に説明します。

アナログ・デバイス → ピックアップ(治具もしくは、インターフェイス回路)→
デジタル計測器入力/デジタル計測器出力 → コンピュータ
の流れでデータを取得します。

工業製品であれば、測定の精度が問題になります。
どこの測定装置で測定したか。データの精度と信頼性を問われます。


精度とは、DMMでいえば、電圧1Vを測定した場合の誤差が何%以内であるか(例えば0.1%)
信頼性は、その装置がどのように校正されているか
国の標準器に照らし合わせて(校正)精度を保証できるか。
JQA JEMIC等の校正機関で、定期的に測定器のデータを測定し精度が保証できる証明をします。
DMMの電圧であれば、標準電源を測定し誤差を%で表示します。
(多くの校正業者も、この標準と年に1回照合し、校正しています。
この校正をした標準器で更に計測器を校正しています)

もちろん、国の基準器に直接接続できないので、どのような測定器を間に入れてデータを照合したかが重要になります。
トレーサビリティです。 (芋づるしきとも言えそうです。蔓が最後まで繋がっていれば合格)


生産設備に使用される計測器は、通常1年に一回校正されます。
工場には、基準室を設け照合用標準器(2次標準)を置き
照合用標準器を国の基準器にトレーサブルな校正を受ける。
計測器は、DC測定に関しては日本の工業用標準にトレーサブルに校正できます。

さて、交流(高周波)の基準はどうなっているのでしょう。
実は、正確には周波数の基準をNICTの基準電波で合わす以外、直接校正することができません。

ここが、少しややこしいのですが高周波に関しては、日本に基準がありません。
もちろん、発振器やスペアナも正しく測定できているのですが、
DCに比べて高周波の標準校正は、あやふやになっています。
まあ、高周波を校正するのが難しいということですが、

特に、高速パルスのライズタイムの標準は米国標準NISTにしかありません。
それも特定のメーカーに依存しています。

またバンド幅という定義は、-3dBの周波数
振幅で 0.707 になってしまい。30%も誤差になってしまいます。

バンド幅までの周波数応答のフラットネスは特に決まりが無く
各メーカーが2%程度を保証しています。
バンド幅近くで測定した波形が小さくてもOKとなります。
DCの厳密な世界とは、違う世界です。

もちろん、高周波のメーカーは長年の実績や経験に基づき装置の校正をしています。


計測器の世界だけでなく、今後開発が進むバイオの世界でも校正という概念は
通用するのでしょうか。
バイオの標準器とは、どういったものが必要となるのでしょう。

標準の癌細胞は、無さそうですし。標準のウィルスも取り扱うことができません。
おそらく ポリマーでナノサイズの疑似サンプルを測定し判断するしか
今は無いのかもしれません。

ただ、検出方法なども違うので、このあたりは、バイオセンサーの開発で信頼性を証明するキーになりそうです。


投稿者: axis


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