技術コラム : 電子立国 プロジェクトX
投稿日時: 2020-4-1 10:18:11 (898 ヒット)
かつてNHKで電子立国 日本の自叙伝なる番組を1991年に放送していました、 もうかなり昔で、まだ日本が半導体製造をやっているころで バブル期前最初はこんなに苦労したという番組 その後しばらくし、プロジェクトX2000年〜2005年放送 やらせ問題で打ち切りました。 中島みゆきの歌(ヘッドライト・テールライトの方が好き)が印象に残ります。 どちらも、まだ日本が物作りをしていた頃の思い出話になってしまいました。 記憶に残っているのは、電子立国 日本の自叙伝 1)元某社のエンジニアがシリコンの半導体を開発するお話 アメリカでシリコンを使った半導体ができた、おそらく最初のFET まだ、日本はゲルマ半導体しか作ったことが無かった、 営業は、そんな事情は無視して注文を取り、エンジニアは苦肉の策として シリコンの板にゲルマをはめ込んで製品を作ったと言う。 今では、詐欺ですが涙なくしては聞けない話。 エンジニアの心の葛藤が理解できます。 2)ビジコンがマイコンの設計をした話 インテルとビジコンが最初のマイコン4004を開発した。基本設計は日本人 ビジコンの嶋氏である。 最初の電源投入時、うまく動くかどうか不安でリセットボタンから手が離せないという話が印象的でした。 プロジェクトXでは 富士通がプラズマテレビを開発した話 大きな問題が出たその時、女神の手が奇跡を起こした。 (ダダンダン ダダンダン地上の星が流れそう) よく、抑揚なく文章を読むプロジェクトXごっこもやっていました。 プロジェクトXでは、問題が必ず起きて主人公が困っていると なんかの神様が現れ突然解決する水戸黄門方式で終始していたような気がします。 そのプラズマテレビも今は見ることも無くなってしまいました。 ![]() 昔は、数社マイコンの製作もしていたが、アメリカの国策に負け日本に CPUの製造する会社が無い。 メモリ―もかつては、日本製が世界一であったのが1992年 サムソンに取って代わられる。 液晶パネルの製造もこのままでは日本製もなくなりそうです。 この辺りは、経営というよりは国策では無いでしょうか。 もう少し賢い政治家と官僚になってもらわないとどうしょうもありません。 技術の価値がわかる政治家はまず出てこないのでしょうか。 昔は、資源のない国日本 材料を輸入し加工輸出で成り立つ国と言われておりました。 今は、クールジャパン コンテンツを売る観光立国なのでしょうか。 産業は、やはり1次産業(農業 漁業 林業) 2次産業(製造業)が あっての産業ではないのでしょうか。 ソフトこそ、想像力の物作りということもありますが、 極論どちらが産業では優先かという議論ではハードになるのではないでしょうか。 ハードが、負けているようでは国があぶない。 ソフトはハードほど資本が 大きくなくともできる産業です。 つまり、昔は大きな資本でハードを製造する会社が多数あったのに、 日本にハード(製品)を製造する大きな会社が無くなっています。 象徴的なのは、シャープでしょうがそれだけでなく家電のほとんどが日本製では 無くなっています。 メードインジャパンの製品でも、多くの部品が中国や韓国製です。 ソフトはゲームが一般的になり、産業として成り立っていそうですが、 筆者はゲームが嫌いです。 どうしても、ゲームは虚像のイメージが付きまとい、 ゲームによる達成感が得られません。 バーチャルな勝利(表現が難しいのですが)は、実世界の勝利なのでしょうか。 昔は、モノ作りが実世界であり完成した電気製品がヒットして売れていく 開発に伴いエンジニアも育ち、収入も増える、生活も豊かになっていくという ライフスタイルであった。 2次産業(特に電気製品 半導体)を海外のメーカーに支配されている今では、 最先端のモノづくりが無く、エンジニアも育たず、生活スタイルも大きく変わってしまいました。 家電メーカーが赤字に転落してしまいます。 かろうじて、車産業が残っていますが、若者の車離れが叫ばれています。 一番重要なスマホを作っているのは、国産ではシャープ 富士通 京セラ ソニーが 作っていますがiPhone やサムソン ハーウェイに太刀打ちができません。 若いエンジニアで、モノ作りを目指す方々に頑張ってもらうしか将来はないですが ビジネス・スタイル事態も考え直す必要もあるのかもしれません。 筆者は、中学の技術の先生が 『お前ら将来生きていく上で 何をやって、なんぼ稼ぐかで人生が決まる。』 単純な教えですが、今でも心に残っています。 |
投稿者: axis
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