homeへ
システム製品案内
システム導入事例
技術コラム
会社案内
コラム
アクシス・ネット技術コラム

技術コラムを連載でお届けいたします。
「ケースレー428−PROG型電流電圧変換アンプのエミュレーション・モード搭載したA4280高速電流電圧変換アンプ」の開発現場より、不定期でお送りします。
技術コラム : 脱炭素社会について思うこと
投稿日時: 2021-2-24 10:41:38 (452 ヒット)
このコラムを書き始めたころは、
10年前 太陽電池開発が再生可能エネルギーの筆頭として
猫も杓子も太陽電池開発という状況で、これまで電子計測をしたこともない
材料メーカーも開発に参加し、測定のニーズが高まったのでコラムを開催いたしました。

あれから10年(綾小路きみまろではありませんが)世の移り変わりのなんと早いこと。
地球温暖化の問題が深刻になってきた今、また 環境にやさしいエネルギーが注目されています。
太陽電池も、効率が上がり材料も研究されています。
一般的な太陽電池パネルは、国策としている中国製が大半を占めています。

太陽電池に技術的問題は、当たり前ですが太陽がでないと発電しない。
発電するパネルを並べる場所が必要。夜使う分を溜める電池が必要。
太陽電池や充電用の電池の環境負荷(電池を作るエネルギーや処理をする
エネルギー)を考えると本当に省エネで脱炭素なのか考えてしまいます。

とは言え、この世の中を脱炭素社会を実現するには、
まずはエネルギーハーベスを考えることと石油に代わる、
水素 太陽光 風力 原子力等でエネルギーをつくる必要があります。

その中でも、本命は水素発電になると予想していますが、往々にして予想は外れるもの。
一番現実的なものは、天燃ガスを改質して水素にして燃料として使うことと思っています。
水素は燃やすだけでなく、酸素と反応させて発電させることができます。

一番大きい課題は、やはり自動車でしょう。
国内に8200万台あり、乗用車だけでも6000万台
この6000万台だけでも ガソリンを電気に変えると考えただけでどうなることやら
ガソリンの代わりに水素を燃やして走りたいのですが。
水素を燃やすといろいろと危険が伴います。車に水素ガス満タンでは、
事故すると大爆発してしまいそう。
現実的には、自動車は電気で走行するとどこかで今まで以上の電力が燃料を
燃やさず発電される必要があります。
おそらく二酸化炭素の吸着は 自動車ではできないので、発電所が吸着設備を
持ち二酸化炭素を排出しない。

更にガソリンスタンドを水素スタンドにするか、充電スタンドにするか
もしくは、充電した電池交換を行うスタンドかのいずれかになりそうです。

また、最近では、洋上風力発電や 波力発電も注目されていますが 
自然のエネルギーは気まぐれで発電効率と 欲しいときに必要量を供給できるかが問題になっています。

以前 北海道であったブラックアウトも電気の供給と需要のバランスが崩れて発生しました。
大規模な範囲で電力送電を行う場合は、バランスを取らないと安定した
電力供給はできません。

停電せずエネルギーを供給し続けるとは、いかに重要なことかがわかります。
省エネや脱炭素と、うたい文句はりっぱですが
現実問題は、やはり電力の安定供給から考える必要があります。

インターネットがなければ、暮らせない現代で電気はまさに命綱 
電気がとまれば生活できません。
電力の安定供給は、最重要事項と言っても過言ではないでしょう。

私が考える結論は、水力発電と原子力発電 触媒を利用した天然ガスの
発電をベース電源とする。
太陽電池 風力発電等自然のエネルギーを補助として発電する。
現在の火力発電分を短期間で置き換えるとなると、一番現実的なのは、
天然ガスを用いた発電になると思います。

まあ、太陽電池もペロブスカイト等のようにまだ開発する余地があるようにも思えます。
ただ再び太陽電池や大容量のバッテリー開発が盛んになる気配はまだありません。

今はコロナで消費が落ち込んでいますが、コロナ後の経済を活性化させるためには
消費を促すと、当然石油や電力消費も上がります。

このあたりで、脱炭素社会の要望が大きく叫ばれそうです。


投稿者: axis


このページのTOPにもどる