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技術コラムを連載でお届けいたします。
「ケースレー428−PROG型電流電圧変換アンプのエミュレーション・モード搭載したA4280高速電流電圧変換アンプ」の開発現場より、不定期でお送りします。
投稿日時: 2019-11-20 10:55:49 (717 ヒット)
パルスという用語は、よく使いますが
パルス・パラメータは、IEEEで規定されています。



方形波形をサンプリングし、ヒストグラムの上のピークをTop 下のピークをBaseとする。
波形の最大値をMax 最小値をMinとする。
Amplitude(振幅)= Top − Base
Peak-Peak    = Max − Min
Rise Time(立ち上がり) Amplitudeの10-90%間の時間
Fall Time(立ち下がり)  Amplitudeの90-10%間の時間

方形波を測定する場合には下記の注意が必要です。

第一に、周波数と方形波の関係として

デューティ50%の方形波の周波数成分は、基本周波数の奇数次高調波となる。
例)1kHz デューティ50%の方形波の周波数解析(FFT)をすると
基本周波数 1kHz 3次高調波 3kHz 5次高調波 5kHz 7次高調波 7kHz ・・・・となる。

バンド幅とライズタイムには、 バンド幅= 0.35 /Rise Timeという関係式が成り立つ。
方形波の繰り返し周波ではなく、 Rise Timeが速ければ 広いバンド幅が必要になる。
1μsのRise Timeは、バンド幅=0.35 /1 x10 -6となり バンド幅=350kHz になる。
つまり、測定系のバンド幅が350kHzないと1usの変化は見えない。
350 kHzのバンド幅は、方形波を見る場合 5次高調波が通ればほぼ方形波にみえるので
350kHzの5分の1 70kHz までは 方形波として見えるがそれ以上は、サイン波のような波形に見える。

充分なアナログバンド幅を持った計測器でないと正確な測定ができません。
更に、サンプリングは、バンド幅の2倍以上の周波数が必要です。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:55:30 (926 ヒット)
バイオ関連の測定で 微小電流を測定する場合
ノイズの問題を避けて通りことができません。



イオン電流はμA―nAの単位ですが
トンネル電流では、pAの単位の測定が必要になります。

単位だけでpAというのは簡単ですが、
pA(10の-12乗)は、帯電した人間が電線に近づくだけで流れます。
こうなると、測定する人間がいてはダメということになり
測定装置に近づけません。
何を測っているのかわからないということになってしまいます。

もちろん、正しいシールドやガードを施しグランドがうまく取れており
高感度の測定器を使えば、pAの測定は可能です。

但し、信号が高速である場合 100KHzであった場合は大変です。
電流は、電荷の単位時間当たりの移動量です。
電圧は、電荷のポテンシャル(位置エネルギー)です。
電圧は、高速で測定することが可能ですが、
微小電流の高速測定にはかなり難しい壁が存在します。

通常pAレベルの測定はハムノイズの除去のため 電源周波数の逓倍つまり 
50Hzであれば20msの倍数 通常 200ms間測定し ノイズを除去します。
(60Hzであれば 166.666ms)
100kHz は 時間軸で1周期 10μsで ハムノイズに埋もれることがあります。
例え信号の振幅が十分あったとしても、測定のバンド幅が 数Hzになるので 
信号は減衰して捕捉できません。


電流で測定するのが、難しいので電圧に変換する必要があるのですが
変換方法も問題です。 単なる抵抗だけでは変換できません。

少し話がそれますが、これはマルチメータで電流を測定するのも同じです。
マルチメータの電流測定は、内部抵抗例えば10kΩに1μA流すと10mVという測定方法です。

電気泳動でイオン電流の測定では、1Vで100μA流れたとするも10kΩの抵抗になり
直列にマルチメータを繋いでしまうと電流が半分になってしまうことがあります。
正確に半分ならまだしも、溶液の抵抗は一定でないことがあります。
ノイズに埋もれて電流値もでたらめということになります。

ノイズに関しては、これが正解というのが難しいので
話がどんどんややこしくなってしまいます。

結論としては、ノイズの除去としてシールド、ガードをきちんとり
グランドも一点できちんと落とす。
(グランドからノイズが回り込むこともるので現場での対処が必要な場合もあります。)
微小電流であれば、適正なアンプを選び電圧に変換して測定する。

経験がものをいう測定です。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:55:07 (782 ヒット)
言葉遊びでは、ありませんが
分析 測定 解析 と使い分けを考えてみます。

グーグルを使って調べると概ね筆者の考えと近い答えが返ってきました。

分析 化学で、物質の成分を検出すること

測定 あるものについて、量がどれほどか測って求めること

解析 事柄を細かく分けて、組織的・論理的に調べること

分析は、材料の組成や成分など化学的な装置で調べることで
代表的なものは、赤外分光FTIR 核磁気共鳴NMR X線解析装置 等があります。
筆者は、医者の前で磁気共鳴イメージング装置MRIのことをどうしても
原理が同じなのでNMRと言ってしまうことがあり、3文字英語が大嫌いです。

測定は、計測器マルチメータ(電圧計)オシロスコープ スペアナ 
測り(体重計) 等の計測器をを使い
電気量や重さ 速さ 振動数 比重 等 物理量で決められる数値を調べます。

解析 すでに集められたデータ(ビックデータ)をA.I.等のソフトを使用して
論理的に調べること

分析は簡単にいうと 材質の持つ化学的特徴(組成や化学反応)を調べて定量化
測定は、材質の持つ物理量(重さ 振動数等)及び電子部品等の
電気量(電圧 電流 周波数 誘電率等)を調べて定量化

解析は、これらの手法で集められたデータを調べて最終的に判断をします。

バイオセンサーの製作では
1.分析装置で材料とサンプルを確認 樹脂等とサンプルの組成を分析
2.測定装置で材料の抵抗率 誘電率等 電気量を測定 
3.測定装置で材料とサンプルの違いを定量化(デジタル化)
4.データサーバーにてデータ解析
の手順を踏むことがあります。

まず、分析装置でサンプルの化学的成分の組成や反応を調べ化学的に定量化します。
ただ、バイオセンサーとするには分析装置は大きすぎ高額です。
NMRを例にするとは数千万円しますし、液体窒素 液体のヘリウムが必要になります。

そこで、専用治具(バイオセンサー)と測定器を使いで電気的に定量化し
物質の検出を簡易化することが求められます。

専用治具(バイオセンサー)は、化学的電気的に安定で 製作が容易で量産ができること
測定器は、校正ができ小型化できることが重要です。

もちろん、データは測定器(A/D)でデジタル化されサーバーにビックデータとして保存される。
データサーバーで A.I.を使用し検出結果を自動化する。

ハード的な価値は、バイオセンサーですが
最終的には、データサーバーに蓄積されたデータとA.I.の判定プログラムが
価値を生むビジネスになるのでしょう。

この開発でわかるのも、結果がデジタルになる前のアナログの苦労が大変であることです。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:54:34 (575 ヒット)
エンジニアにとって、電気回路とソフトウエアの
動作は必然であり、偶然はあり得ない。

つまり、回路もソフトも同じ動きを繰り返し
いつでも同じ結果をだすこと。
必然である。

ただ、これが言えるのは技術が完成された領域であり
研究中や開発中の装置では、偶然でしかデータが出ないものが存在する。

開発中のセンサーで、細菌等を捕えようした場合。
細菌が溶液中にあり、センサーの検出部分まで来てくれないと
反応せず信号が出ない。もしくは、うまく検出できないと
信号レベルが低い。 検出間隔はまちまちである。

こうなってくると、偶然の出会いを待っていることになる。
確率論で、結果を論じることになります。

いつも思うのですがよく確率は0では、無いといいますが
20倍を超えた確率で当たるのは難しい。

個人的には、5,000人くらい応募があり一人しか当たらない懸賞で
5000円の現金を当てたことがあります。人生で一度きり。

なん10回も同じような懸賞に出し続けていたので、
毎回5000人で1人しか当たらない懸賞に5000回だせば
1回あたることになります。
(ほんとかな。50回くらいで当たれば運はよいのでしょうか)

30年以上買ってますが、宝くじの高額当選は、
200万分の1程度で当たったことはありません。

1等が当たれば、仕事を辞めるは30年以上言い続けています。

少し脱線いたしましたが、
バイオセンサーで細菌等を確実に検出できること、
確率を上げ、偶然から必然にすることが
装置を完成することになります。

偶然の領域でのデータは、頻度情報として
信号強度と出現間隔をヒストグラムで表現します。



溶液に濃度が低くても、ヒストグラムの形状が
変わらなければ検出できた。必然に近づいたと言えそうです。

バイオの世界で、最終形は、溶液の中の細菌等を全数 数える。
細菌等のサンプルが一つ残らずセンサーを通過し濃度測定ができる。

大変な道のりが待っていそうですが
こうなると、バイオセンサーの測定結果も
必然となるのでしょう。。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:53:49 (678 ヒット)
今までのコラムでは、部品や測定というユニットのお話を中心にしてきましたが
今回は、少し大きな視点でお話をさせていただきます。

近頃、IoTという言葉をよく聞くようになりました。
データをインターネット経由で通信しデータベースの構築や
末端装置をインターネット経由で操作する等、いろいろなビジネスが展開されようとしています。


バイオセンサーも、患者の状態を把握し医療装置をリモート・コントロールで操作することも
そんなに遠い未来でないかもしれません。

SFのような世界を想像しがちですが、電気回路に例えればオペアンプのフィードバックを思い起こします。
基準の数値に対して出力がプラスなら、マイナスのバイアスになるように
ネガティブ・フィードバックをかけて状態を安定にする。 
変動が大きいと発振してしまいそうですが。。。



患者だけでなく、例えば運転等をしてる人の健康状態のパラメータ(体温、血圧 脳波等)から 
自動運転に切り替えるなんていうことになるかもしれません。

個人的には、インフルエンザ・ウィルスに汚染さえれた電車やバスの情報がわかり
すぐに消毒して感染をふせいでほしいのですが。
それと、食品売り場のO-157がバイオセンサーで簡単に検出できればうれしいです。

それには、まずバイオセンサーが下処理なくサンプルを測定できることが重要になると思います。

例えば、唾液や小水、血液をバイオセンサーにつけると測定されたデータがインターネット経由で
送られA.I.がデータサーバーの症例と照合し結果を表示するということができそうです。

この近未来の技術の実現には、もちろん医学が必要ですが
細菌、エクソソーム ウィルス等 症状を診断することに必要な微小な物質の確実な検出が要求されます。
細菌の大きさは、10μm エクソソームやウィルスは 30nm-200nm 程度あり混在する溶液中を単独の測定だけで
違いや種類を判別することは難しいと思われます。

何等かの電極に、細菌とウィルスが混ざった溶液を流し信号を見たとすると
バイオセンサーが1CHのみでは、判別ができません。
仮にすべて球体として考えて 直径10μmと100nmでは、100倍違います。
断面積で10,000倍 体積で10,00,000倍になり 電気的な反応がこれに比例すると考えると
1CHのセンサーですべて発見するのは、難しいと言わざるを得ません。

おそらく、マイクロ流路でサンプルを選別しそれぞれの測定に適したセンサーに流し
データを測定する技術の確立が必要ということになります。

このあたりは、ナノテクで解決していくしかないのでしょう。
その後、アナログ技術でバイオセンサーの感度を上げて正確な信号を測定できれば
完成に近づくことでしょう。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:53:14 (589 ヒット)
バイオセンサーで取り上げたナノテクで形状を振り分けるということですが

実際にはマイクロ流路と呼ばれる数μmの幅の狭い通路に
サンプルを流しセンサーに導きます。



バッファタンクにサンプルを含む溶液を入れ
泳動もしくは、圧力により溶液をマイクロ流路に流します。

電気泳動では、粒子が帯電してくれないと流れません。
圧力で流す場合も、圧力自体でマイクロ流路を壊してしまうかもしれません。
もしくは、圧力でセンサー部の変形が問題になるかもしれません。

どちらも、問題があるので最低限の電圧と圧力 両方で流すのが良いのかもしれません。
もちろん、検出は電気回路を使用したいので 泳動電源には、さまざまな制限が付きます。
最も難しいのは、泳動電圧によりバックグランドに数10μA 流れている電流から
サンプルによる数nAのパルス波形 およそ10000倍のレンジの差があるものを高感度で測定するしかないようです。

電流をACカップリングできれば簡単に測定できそうですが
ACカップリングは、万能ではなく20Hz-250Mhzというようなバンド幅の制限が付きます。
ここで10MHzの方形波信号をACカップリングでオシロ・スコープに入力すると
波形が大きく歪みます。信号の立上りと立下がりが強調されフラットな部分はゼロになります。
更に、これらの構造ができたとして効率よくサンプルを測定するのには、
マイクロ流路を複数にしないといけません。例えば 最低2CH 
できれば16CHになるでしょう。
製品化するためには、更にCH数を増やして感度を上げる技術が必要です。


投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:52:41 (760 ヒット)
バイオの計測では、溶液中のサンプルをセンサーに呼び込むため
電圧を印加する場合があります。もちろん検出部に影響を及ぼさないように
差動でローノイズであることが、重要になります。
nAの計測で従来のスイッチング電源ではノイズに埋もれて信号の検出ができません。
ましてや、トンネル電流レベルのpAの計測に使用するには、
バッテリー並のローノイズは必要です。
携帯用装置として、全体をバッテリー駆動とするのはありかもしれませんが、
長く使用すると、バッテリーは電圧が変化していきます。
容量をでかくすると、重くなって携帯には不向きですし充電に時間がかかりそうです。
小型ローノイズの電源で 更に電流制限がかけられる必要性があります。
電流もμA単位で制御し、たとえば、正確にDCや方形波で流せる電流制御の電源も
泳動には必要になります。
測定するサンプルにもよりますが、泳動電源と電流アンプはバイオ計測の基本技術です。


ここでも、アナログ技術が開発のキーになります。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:52:13 (695 ヒット)
前回は、バイオセンサーとAIの基礎的なこと書きましたが、
もう少し技術的にお話しようと思います。

バイオセンサーから出てくる信号は、もちろんアナログの微小信号がほとんどですが
検出したとしても、μVとかnAでないとデジタル化する装置を簡単にすることができません。
このレベルの信号は、電源によるハムノイズ等の影響を受けます。

具体的には、電源周波数の揺らぎとノイズ 周波数50もしくは60Hzの揺らぎにのったノイズに信号は埋もれます。
バイオセンサーの性質から考える、電気的にインピーダンスの高いデバイスになります。
高周波回路のように50Ω終端ができればどれだけ楽かわかりません。

もちろん50Ω終端をしてしまうと、グランドに信号が流れて消えて終わりです。
ある程度のエネルギ―がないと(電流値が数mA)ないと測定ができません。
mA単位での測定は現実的ではありません。細胞が死んでしまいます。
人間も40mAが10秒流れると死亡します。

バイオセンサーでは、低い電圧μVである場合測定器の入力インピーダンスは10MΩ程度必要です。
もちろんハムノイズを除去するため積分値は、1PLC以上
(電源周波数の逆数 50Hzであれば20ms)の捕捉時間が必要で、
20ms以下の速い信号は平均値化さえれ検出できません。
つまり、高速の微小電圧は検出が難しいということになります。
せめて、mV単位で信号がでてくれれば1Mの入力インピーダンスでオシロ等で高速の測定ができますが
なかなか、最先端のセンサーではこの条件も難しそうです。

そこで、より現実的な測定について考察すると物理的には、電荷の変化として
電流を電圧に変換して高速のデジタイザーで捕捉するのが
現実的な解決方法になりそうです。
変化する信号が特定の周波数であれば、ロックインアンプも使えそうです。
但し、単発の信号は測定が難しくなります。

どちらにせよ、ノイズに埋もれた信号を解析することになります。

A.I.がノイズに埋もれた信号を信号として検出するのがよいのか、
ノイズの周波数成分を解析し電気的もしくは
ソフト的にフィルターをかけるのがよいのかは難しい問題です。
おそらく、ハムノイズのような大きなうねりは電気的なフィルターで
微妙なノイズはソフトフィルターでないと除去できないかもしれません。

ソフトフィルターであればA.I.に組み込んで判断させることも可能でしょう。



まあ、当然なのですがアナログ測定が先でデータ解析の順になるのは
間違いありません。



投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:51:38 (566 ヒット)
開発者の才能は、まったく誰も考えなかったことを使い
新しいことを生み出す技術です。

0から1を生み出すということ。

システムの発想も、今まで測定していないデバイス(試作品)
データが無く、理論ではこう動くはずという代物をなんとか
定量化するという技術です。

最近のバイオの動向をみていると

大学の研究者が、研究室で全く新しデバイスを0から0.5にして発表
アナログ・エンジニアは0.5から1にできるかどうかが成功のカギで
あるように感じます。
うまく、バトンを渡すことができるかどうか。

基本原理と実験データは出たけれど、
量産試作として、数が作れる装置設計がかなり重要な要素になってきています。

試作装置の開発には、もちろん研究者も関わりますが
ピックアップ回路や制御回路 ソフト開発は
エンジニアのお仕事になります。

バイオ関係の計測は、従来の化学計測だけではできない
微小サンプル(ウィルス エクソソーム等)が測定対象になってきています。

技術コラムでも、何度か書きましたがサンプルが微小になればなるほど、
当然、測定も難しくなります。


ごく稀ですが、案外簡単に測れるものもあります。
例えば、リン酸バッファ溶液は濃度にもよりますが
数ボルトの電圧で、数10μAも流れてくれます。
このイオン電流を測定は、簡単ですが
この中の微小サンプルの変化を捕えるには
センサーの感度が良ければ、数10nAもある。

話していて単位がどこか変ですが、
バイオセンサーのお仕事では、ごく普通の会話です。

検出する信号のレベルに合わせてアナログ回路を設計し
検証する。

物理法則の限界の淵を彷徨うことしばしば。。。

言うのは、簡単ですが信号が数10pAしかないと言われると
サスペンス劇場の崖のシーンを思い出します。

ダンダン ダ ダーーーン
ザパーーン(波の音)
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:50:33 (529 ヒット)
新しく開発した装置やシステムで
初めてお客様がデータを取る時
何だか知らぬが悪い予感がする。


社内のテストでOKでも、現場で想定外のデータが
出たりトラブルが起こることがある。
最終的に原因がわかり納得できるまで
お腹の中の三虫が騒いでいます。

もともと、腹の虫(三虫)は人間の体内にいて
その人の悪行を天帝につげ口をする虫です。

トラブルがあったときエンジニアは、何か見落としが無かったかと
頭の中で思いを巡らせます。
トラブルの原因を探り、対策をする。
どれだけの部品と時間が必要かを必死で考えます。
お客様への言い訳を考え、お互いに非が無い事に落ち着けようとします。

お客様に、『まあ仕方がないね。うちも無理を言ったし』と言ってほしい。。。

虫の知らせは、ある程度経験をつみ、意識の外で何か異常を感じているときに
起こるのであれば、そのエンジニアは、かなり修行をつんでいるはず。

事前にすべてがわかり、毎回トラブルもなく三虫もいなければ
仙人のようなエンジニアになれます。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:10:17 (3436 ヒット)
オシロスコープという波形測定の基準器について
電圧(縦)―時間(横)の測定を考えます。
オシロスコープ(データーロガーも含む)は、
人間の本能的に理解し易い、時間経過で電圧がどう変化したかを
グラフ化してくれます。
もちろん、電気の世界での動作なので回路上では、MHzやGHzの信号もあり、
時間軸(横軸)の分解能は、ns 以下が必要になってきます。
(この辺は、ナイキストの定理でも説明しています)
電圧軸(縦軸)は、もちろん分解能が、細かい方が良いのですが
縦横どちらも高分解能というのは、不可能です。


オシロに搭載されているA/Dで 8bitが現在でも標準です。
8bit(2の8乗の分解能)つまり、1/256の分解能があるということです。
1V/div 設定では、±4V 8V/256=31.25 mV 刻みの目盛で波形を見ると
いうことです。
12bitあれば、8V/4096=1.95mV刻みの目盛で見ることになり 
8bitの16倍の分解能になります。
ここで気をつけないといけないのは、波形を複数出すのにレンジを上げて、波形を
小さくすると分解能が落ちます。 
みじん切りする、玉ねぎが小さいと切りにくくて荒くなるイメージです。

2V/divとして 上半分に波形を出すと、7bit128分解能 
つまり1bit(チビット)損をします。
更にアンプのリニアリティも問題になるので、できれば、フルスケールに近い形で
波形は測定する方が正確です。 
アンプのリニアリティもフルスケールでしか精度保証していません。
ただ、最近のオシロスコープでは、縦軸分可能 16bit 20GS/s とか
いうものもあるようです。
この場合、メモリ―も100Mワード以上あり、大変なことになります。
(価格も大変なことになっています)
従来、オシロスコープは縦8bit分解能、
サンプリング 500MS/s程度で十分でした。(バンド幅200MHz)
このあたりに各メーカーの測定器が揃っていました。

測定波形をグラフに置き換えると、縦軸と横軸のメモリの細かいグラフに信号を
長く書いてくれればじっくり解析できそうです。 
ここで問題なのが、長く取ったデータの表示方法です。
従来の液晶表示は高速で波形を出すために500点の表示に圧縮して表示しており
10M(10,000,000)のメモリ―があっても、0.005%の情報しか表示できず、
拡大表示で波形を探すことになります。
こうなると、宝さがしです。

ここで、もう一つ重要な項目が トリガ条件です。
出力の状態をモニターする場合は、AUTOで走らせておけば、
現在の状況が見えます。
特異な現象が出た場合、その瞬間を記録したい場合、止めて記録する条件
(トリガ条件)を決めて設定すれば波形を止めてみることができます。
一番簡単なトリガは、レベルトリガで、設定したレベルの信号がくれば波形を
捕捉保持します。
この場合、POSエッジ(下から上への変化)か NEGエッジ(上から下への変化)
もしくは両方を選ぶことによりトリガ・ポイントで波形を保持しますが、
デジタルの良さは、トリガ・ポイントの前もデータが取れます。
デジタル・オシロスコープは、トリガがいろいろな種類で選べるものが
多くあります。
(今どき、アナログを探す方がたいへんですが)オシロスコープのトリガ回路は、
捕捉回路とは別に専用回路で、条件を高速に判別し波形を捕まえます。
例えば、パルス幅が指定より狭いとか広いとかで捕捉できます。
トリガは、波形という獲物を捕らえる罠と言えます。


波形の補足条件がはっきりしておれば、トリガ条件をしっかり決めて
短いメモリ―で波形を見ればいいのですが、
とりあえず、全部とってから考える場合はロングメモリ―です。

メモリーには、いつでもデータがあり、トリガが来たら、その前後のデータを
連続で保持します。
もちろん、トリガから後だけ長く取ることも可能ですし、トリガからある一定の時間を
おいて波形捕捉もできます。

混乱しやすいのは、トリガ条件には、AUTO NORMAL SINGLEがあります。
AUTOは、時間軸を設定すれば、トリガが来なくても一定周期で波形補足を更新します。
NORMALは、トリガが来ないと波形補足を更新しません。
SINGLEは、一度トリガがくれば、波形を保持し次にトリガがきても波形補足を更新しません。
もし、STOPがあれば、STOPを押したときに波形補足を止めます。

長々と書きましたが、オシロスコープはDMMと並んで基本中の基本の測定器と言えます。
中国製のオシロも増え、ネットで買えるオシロまであります。(恐るべしアマゾン)
ネットで買えるオシロもよいのですが、アクセサリーやシステムに組む場合を考えると
少し高いですがある程度名の通ったメーカーをお勧めします。
(アッと、うちの会社は、キーサイトをお勧めします。)
間欠的な信号を捕えるセグメント・モードもあります。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-13 13:18:09 (629 ヒット)
筆者は、かつて20年間外資系のエンジニアとして働き
苦手な英語で苦労しました。
テレパシーが使えればどれだけ楽か、なんでバベルの塔は崩れたんや。

そこでの、英語サバイバル術
TOEIC400点で できる技術英語(電気編)を編み出しました。

TOEIC400点は、専門的な分野での限られた会話であれば
ほぼ大丈夫というレベル。

まず、コミュニケーションとは、伝える技術と聞き取る技術で成り立ちます。

1.伝える技術
同じ言語での会話、 同じ言語での文章表現(メール等)
相手が使ってきた言葉で返事。

原始的には五感を使う  視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚
メシ時に腹に手をあてれば、腹が減っているで食事に行かないかという誘いになります。
つまり、万国共通のジェスチャーです。


2.聞きとる能力 
耳で聞き取るのが基本ですが、多くの人が苦手なのは聞き取り能力(ヒアリング)です。
小さいころから、人の話を聞かんと怒られました。今でも、話を聞いてないとよく言われます。

ここで、重要なのは質問の仕方。
相手の話(返事)を聞く前に、質問の仕方で答えを絞る。
伝える技術の応用でもあるのですが、質問の答えの選択肢を絞って伝える。

極論ですが、専門的な領域での知識が共通であるなら、
事前に聞きたいことを英語にして、紙に書いて相手に見せて、YESかNOで返事をもらう。


昔、映画でどれだけ早く帰ってくるかの質問で
How soon? Very Soon. というのがありました。
どれだけ、早く? たいへん早く。 
A.S.A.P. できるだけ早く (いつやねん)
この場合は、When? いつと聞きましょう。
確実ですが、相手によっては人間関係を壊します。

因みに中国人とは、ほぼ漢字で筆談できます。
最近では、駅名等の表示で中国の漢字表記を見かけますが
まさしく、そんな漢字(感じ)で読めます。
動物園=动物园  牛肉=牛肉 豚肉=猪肉 鶏肉=鸡肉 羊肉=羊肉

3.汎用単語 (使える単語)
1)名詞と動詞
文法より単語が重要です。難しい文章で言うより
目の前にある部品を指挿し、This IC〜...という方が伝わる。

ここで重要なのは、技術用動詞。
install: 装置の設置  flow:電流が流れる apply: 電圧がかかる  
charge: 電荷が溜る work: 動く hold : 保つ evaluate:評価する 
communication: 通信 (communicate) getting 〜: 徐々になる
have an effect: 効果  influence affect: 影響 
まず、学校ではあまり習わない単語。
相手から来たメール等で、よく使う単語はチェック。

2)前置詞と助詞
at in for into on with up from about of by after before
の組み合わせでよく相手が使うやつは要チェック
動詞+前置詞の組み合わせでよく使う。
GET+ ON OFF OUT IN 等はよく使う。
can shall will は、過去形で言うと意味が違う。
よく使えるのが should べきである。
This machine should work.
本来は、装置は動くはず。(今は違う)

3)決まり文句
チーム内の決まり文句があれば覚える。
Good Badだけではないはず。 Excellent等


4.自分の土俵
先ほども述べましたが、どちらが会話をリードしているかでコミュニケーションは変わります。
相手に好き勝手にしゃべらすと、とてもついていけません。
まず、私はこれが聞きたい、伝えたいの結論から伝え、相手に自分の土俵に来てもらう。
そこで準備した質問で、絞った答えを聞く。
わからなければ、メール等文書でもらう。 決まり文句で確認

5.継続することでの上達
1)仕事で毎日使い、多いに恥をかく。
2)気になることは、事前に調べる。
3)自腹を切って勉強。元を取る。

あくまでも、筆者の勉強法です。
やる相手によっては、人間関係を壊す可能性もある劇薬です。
使用法には、注意が必要です。
この方法はあくまでも人間関係ができていてこそ役に立つ方法です。

6.最後に応用編(極意)です。
筆者は、海外出張の前に海外の工場から来た外人に土日べったりで観光ガイドと接待をしておりました。 向こうの工場に行ったときに挨拶をして、おいしい店に行きたいのでお勧めの店の行き方を聞きます。 ほぼ100%一緒に行ってヤヤコシイ注文を代わりにしてくれます。 しかも、おごってくれます。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-8 16:00:27 (3760 ヒット)
(高速電流測定について)
新素材の開発が最近のキーワードになり
化学的には、画期的な素材として開発されても
実際のアプリケーションでの応用時に
電気的な定量解析が必要となります。
実際に測るパラメータは、電圧、電流、
抵抗、容量など基本的な測定です。
ところが、基本的な測定で問題が出た場合が
大きな問題となってしまいます。

その一つが電流測定と言えます。
電流は、電荷が単位時間に移動する量を測定します。
時間がゆっくりか、電荷が多ければ測定する方法は
簡単です。高速な電流信号、10mA 50MHz程度ならば
オシロスコープと電流プローブで測定できます。
しかし、10nA 1MHzという電流信号を測定しようと
するとどうすればよいのでしょう?
シャント抵抗を使うのでしょうか?



10nAを電圧を計測する測定器にあわせ
10mV電圧に変換するには1MΩの抵抗が必要で
1MΩに1MHzが減衰せずに通すことは至難の技と言えます。
そこで、高速の電流電圧変換アンプが必要となります。
10の6乗のゲインで立上り350nsのアンプであれば
高精度に微小電流を測定できます。アクシス・ネットの
電流アンプは、高速電流の測定を可能にします。


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・高速電流測定について: A4280 高速電流電圧変換アンプ開発室より
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・4端子法という測定: A4280 高速電流電圧変換アンプ開発室より
・DMM とソースメータ: A4280 高速電流電圧変換アンプ開発室より
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A4280 高速電流電圧変換アンプ
ケースレー428−PROG型電流電圧変換アンプの エミュレーション・モード搭載


4280A 高感度電流電圧変換アンプ仕様

投稿者: axisnet

投稿日時: 2019-11-8 16:00:08 (3258 ヒット)
(偉大なオームの法則)
筆者は、確か小学生高学年で電池を使った実験でオームの法則を習った記憶と
中学1,2年くらいに試験で 電流I 電圧V 抵抗Rの関係を書く問題があったと
遠い記憶にメモリされています。(ゆとり教育ではありません)。

さて、最新の半導体においてもよく使用される導電性膜(ITO等)が
オーミックであるかどうかの評価が必要です。
ITOだけに限らず抵抗を測定することは、簡単であると思われています。
まあ、抵抗を測定するには、一定の電流を流し電圧を測定し
電圧/電流を計算します。

それの何が問題やねん。

銅や金などの純粋な金属であれば電流と電圧は一定の比例関係を示し
その比が抵抗です。温度を考えなければ簡単に測定できるものでしょう。

では、10cmの銅線の抵抗測定をする場合、何が必要なのでしょう。
ちょっと高級なDMM 6桁半の100Ωレンジで4端子測定で出る値は、
測定用のケーブルを使用せず端子を直結しても誤差は、3mΩほどはあります。

銅線の抵抗率は、1.68x10 -8乗Ωm
断面積が1mm2乗で10cm(100mm)1.68x10-2 乗
16.8mΩの誤差 3mΩの測定となります。

問題は、コレだけでなく熱起電力 銅と銅の接触でも0.2μV/℃あり、片方が錆びていれば数1000μV/℃
と温度によって変わります。
100Ωレンジの測定では、1mAの電流を流して測定しているので
電圧として測定している値は、16.8μV 誤差が0.2x20℃ 4μV/1接点なので
へたをすれば数10μV(10mΩ)の誤差がでます。

銅の測定はどうしましょう。

私の経験ではITO膜などでも別の問題があり、低い電圧や速い測定(電圧印加から10ms以内)
では、抵抗値が思ったより高い場合があります。

低い抵抗は、問題があるのはわかりました。絶縁抵抗ではどうでしょう?
10の15乗の測定をしたい場合、1000V印加で10-12乗A(1pA)の測定となります。
最高級のエレクトロメーターで誤差3fA(3x10-15乗A)
普通のエレクトロメータで誤差60fA 
何や簡単そう。
でも2つの問題が待っています。
サンプルを支える治具は、絶縁体といえ10 15乗程度のものほとんどで
エポキシなどは10 13乗程度で サンプルを支える治具が
何でできているかを調べることが重要です。
サンプルよりも高抵抗であってもリークの電流が無視できない場合もあり
コレを防ぐ配線(ガード)を正しくすることが重要です。

もし、高電圧がかけられずに高抵抗を測定する場合は、
更に問題が複雑になります。10Vしかかけれない場合は、
エレクトロメータを使用しても10 15乗の抵抗測定はかなり
難しい測定です。100fAを精度良く測定するということです。
ハムノイズの除去など困難を極めます。

一部の大変高額な半導体パラメータアナライザーで高いオプションをつけて
電流分解能をあげて測定ができる場合もありますが、筆者の経験では、
2端子のデバイスであればエレクトロメータのほうが、絶縁体の測定では
安定しているように思えます。測定する電流計が違うし、ガードが効果良く
きいていると思うのですが。

測定器の限界近くの測定をする場合は、測定器の限界のみならず、治具や配線、周囲環境まで
影響します。
たかが、抵抗されど抵抗といった感じです。

今回の結論は、1Ω−100MΩまでは、上等なDMMで測定できますが、
限界測定は、環境までも問題になります。

更に、抵抗が一定であると考えていますが、材料によってはオーミックではない場合もあります。
電流(電圧)を変化させて電圧(電流)を測定すると抵抗であれば、直線的に比例しますが、
ダイオードのような反応をする場合があります。
異種金属の接触では、ゼーベック効果(わかりやすくいえば熱伝対)がありますが
金属と半導体の接合ではショットキーダイオードの効果があります。
これらの特性を正しく測定するには、電流(電圧)を変化させて電圧(電流)を測定する(IV測定)が
必要です。
逆にいうと 高精度なIV測定で新素材の基礎特性がわかります。  


アクシス・ネットは、それぞれの測定器、治具 測定方法(ソフト)等の
総合システムをご提供いたします。

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4280A 高感度電流電圧変換アンプ仕様
投稿者: ueda

投稿日時: 2019-11-8 15:59:37 (4115 ヒット)
(1Ωの測定)
またまた忘れそうなので、1Ωの測定を説明します。

最近、2次電池の電極材料の測定という話が増えてきました。
これも、極限の低抵抗測定といえ 1Ω以下の測定と同じ問題が起こります。

何回かこのコラムでも書きましたが、抵抗測定でも
標準的なDMMのレンジの外、 1Ω以下や100MΩ以上の抵抗測定は、
注意が必要です。

1Ωの抵抗に200mΩの測定リードを繋いで2端子測定をすると
1.2Ωとなり、20%の誤差となってしまいます。
これは、通常10mAの電流を1Ωに流して電圧を測定するのですが
測定する電圧計が200mΩの抵抗も合わせた12mVを読んでしまうからで、
4端子法で電流パスとは別に電圧測定の端子を1Ωに当てれば
電圧計の入力抵抗は1M程度以上なので10mVとなり 1Ωの抵抗を正確に
測定することができそうです。
(4端子法については、別に詳しく解説しています)

できそうということは、まだ問題があり微小抵抗測定時は、熱起電力が問題になります。
異種金属の接合面でゼーベック効果により温度に依存した電圧が発生します。
20℃であれば数mVの電池になることがあります。
この影響を除去するには、DCの測定であれば電流反転法か ACの4端子法になります。

V=電池  Vth1Vth2=熱起電力  R=抵抗  i =電流

ACの4端子法のほうが価格が安くできますが、DCの電流反転法のほうが極限の低抵抗測定が可能です。
AC測定は、周波数も電流値の決まった値でしか測定できません。

一番の違いは、ADの分解能と測定精度です。
キーになるのは、DCの測定器は、7桁半のメータで24ビット相当のADを使用して高分解能で高精度の測定が可能です。

尚且つ、電流の値を変えて測定することも可能です。電圧計が許す限りの電流で測定が可能です。
現在販売されている最高性能の電圧計の誤差は 40nV程度なので これを1%の誤差とすると
電圧測定で4μVの測定となります。
1Ωの測定に 1μA もしくは、1μΩの測定であれば1A になり
熱起電力の誤差 数μVがなければ、簡単な測定です。
  
熱起電力のキャンセルには、精度の良い電流を反転させての測定が有用です。

このことを理解した上でコンタクトが確実にできる測定ジグが必要です。
アクシス・ネットはトータルソリューションを提供します。

次回は、オーミックであることについてを予定しています。

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4280A 高感度電流電圧変換アンプ仕様
投稿者: ueda

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