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技術コラムを連載でお届けいたします。
「ケースレー428−PROG型電流電圧変換アンプのエミュレーション・モード搭載したA4280高速電流電圧変換アンプ」の開発現場より、不定期でお送りします。
投稿日時: 2020-1-8 15:05:00 (2 ヒット)
昔々、学生のころ化学の授業に聞いた化学反応は温度が10℃上がれば2倍になるという
おぼろげな記憶で今まで、材料を判断してきました。

この10℃で 化学反応2倍は、ほぼ経験則ですが意外とゴム(高分子)や電解質などでは
成り立つ法則のようです。

バイオセンサーは体温近く(37℃)で動作することが考えれますが、室温20℃では
1/(2x1.7)=ほぼ0.3 つまり 体内の反応に対し室温で測定すると30%の
信号強度しかない可能性があります。 タンパク質の変性温度は60℃なので
装置を60℃に温めれば信号強度があがるかもしれません。

わかりやすく言うと、ゆで卵の半熟を作る温度です。
タンパク質は60℃で変性を始めて
卵黄は70℃で固まり、卵白は80℃で固まります。
野沢温泉や湯村温泉の源泉は90℃以上あり、
15分で固ゆでのゆで卵ができます。
箱根大涌谷の黒卵は、80℃の温泉に60分付けた後
100℃の温泉の蒸気に15分当てて完成です。

昔、ハワイのキラウエア火山に行ったときそこらじゅうで蒸気が出ているのに
温泉卵は無いと聞いて、日本では温泉卵は常識だとガイドに説明したことがあります。
未だキラウエア火山で温泉卵はやっていないようです。

かなり脱線いたしましたが
まあ、温度を一定に保てないと逆にノイズの原因を増やすばかりです。
溶液中の分子振動も大きく違います。

また温度は、微小電圧の測定にも大敵です。
ゼーベック効果があり、銅と酸化銅の接触点が1℃変化すれば
1mV変化します。

昔から、化学実験室にある装置は触媒になる物質が多く
配線がやたら錆て緑青をふいていた記憶しかありません。

簡単にいえば、NaClや KCl があればイオン化傾向によって
簡単に錆びます。

銅に金メッキをしても、金メッキの隙間や傷から銅が酸化してしまいます。
銅は銅塩(どうしおう)もありません。

そこで、一番いいのは白金ですがこれの値段がべらぼうに高い。
装置に組み込むには高額すぎる部品です。(材料で 1g 3700円くらいしています)
ペアの電極を作ると数万円してしまいます。

白金を使用したとしても、どこかで銅線に接続しますが
1℃で0.5mVくらいの熱起電力の誤差が考えられます。

数mVの測定で 0.5mVは大きな誤差になります。

この辺りのヤヤコシイことをふまえてのバイオセンサー開発になるのでしょう。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-12-26 13:23:39 (18 ヒット)
お正月向けにおめでたいお話を一席。

めでたいとは
喜び祝うに値するさま。喜ばしいということでめでたく成功する等称賛される場合に使われます。
ただ、おがついたおめでたい人とは、ばか正直でお人よし、楽観的でなにも知らない人という意味で使われている。 上から目線で若干ばかにして呼ばれています。

筆者は、開発をするエンジニアは時としておめでたい人の方が成功すると信じています。

1.ばか正直であること
都合が悪いデータや現象が出たとき、その場をごまかしても解決にはなりません。
何度かは、ごまかせても他社競合がその対策ができていると歴然と性能差になり負けてしまいます。愚直に努力し続けた、積み重ねが経験の差になりエンジニアの技量を磨きます。

2.お人よし
エンジニアは、ビジネスライクに割り切って仕事をしているイメージがあるかもしれませんが、
一人でできることは、やはり限られています。 才能もある程度は必要ですが、
他人への気配りや配慮がないと人は助けてくれません。
お人よしで、いつも人を助けておれば困った時に助けてもらえるはずです。

3.楽観的
数限りなく何度も悪い結果が出た場合でも、楽観的にあきらめず努力し続けたエンジニアが
成果を出します。悲観的に何をやってもダメと思うエンジニアは絶対成功しません。


4. 知らないこと
人のやっていることを見てしまうと同じ発想に囚われてしまうことがあります。
有名な話で、青色LEDの開発者の中村さんは他人の研究は全く参考にしなかったので
ノーベル賞が取れた。他人が考えないことで、新しい技術が生まれるのです。
知らないことでいいこともある。


新製品の開発には、もちろん才能豊かで経験豊富なエンジニアが必要ですが、
おめでたいエンジニアが日々努力して めでたいエンジニアになるのです。

正月に飾られるおめでたい七福神の中で、
エンジニアが信ずるべきは弁財天 弁才と知恵の神様です。

おめでたい人でありながら、知恵と才能があり弁才が立ち人を説得できるのが
理想のエンジニアなのかもしれません。



因みに大国主と恵比寿は親子だそうで、大変めでたい親子です。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-12-20 10:47:31 (22 ヒット)
長時間データを取る場合、最初に思いつくのがデータロガーです。ただ、最新のDMMは長時間測定に対応するもの出てきています。
ここで、使い勝手から比較をしてみます。
1.分解能
DMMのスペックは、
5.5 桁とか 6.5桁 高分解能で 7.5桁 8.5桁と桁数で表現されます。先頭の数字1の部分が、
0と1もしくは、0 1 2 というように10進数すべてを表示できないので 
0.5桁と言います。そろばんで、縦の棒を桁と言います。 
このイメージで言うとDMMの最大桁は、珠が1個もしくは2個しかない。
(そろばんで電圧が測定できたら、1.5V表示 おそらく世界最古のデジタル表示)

6.5桁というと 100万分の1の分解能 ADにして21bit分解能(±も含め)です。
測定速度は、桁数が少なければ速くなります。
このコラムでも、何度か取り上げていますが測定速度は、積分時間PLCで決まります。
電源ラインの1周期が 1PLC(20ms) 高速のDMMであれば1秒間に50回データが読めます。
更に、高速にサンプリングできるオプションもあり、4桁半であれば0.001PLC(20μs)で計測できます。

データ・ロガーも、高分解能16bitくらいで長時間捕捉が可能ですが
測定対象が、電圧と温度のみで、抵抗と電流が測定できません。
 
2.マルチチャンネル
DMMにマルチチャンネルのものもありますが、通常はADが1個だけで、2Chタイプのものもありますが、
3CH以上はリレーで入力を切り替えて測定になりマルチチャンネルの同時測定ができません。

マルチチャンネルの測定ではデーターロガーが優位で ユニットの組み合わせで100CH 1kS/sの測定器も可能です。 

3.測定レンジ
DMMのもう一つの特長は、mV〜1kVと他の計測器には無い広い測定レンジを持つことです。 
測定レンジは、100mV  1V  10V  100V  1000V が一般的で 
1Vを1Vレンジ測定した場合 6.5桁では
1.000000と表示されます。 分解能1μV
10Vレンジで 1V を測定すれば
1.00000と表示されます。 分解能10μV
同じ電圧でも、大きなレンジで小さい電圧を測定すれば
分解能が落ちます。
まあ、最後の桁は、ノイズで信頼できないとしても、
最適なレンジ設定によって、より正確な測定ができます。

データロガーは、10mVレンジから 100V程度です。

4.入力インピーダンス
DMMは、更に正確な測定ため入力インピーダンスも、低いレンジ(100mV 1V 10V)では
10MΩ 10GΩと切替えられます。
微小な電圧では、高インピーダンスで測定することは重要で、データロガーは1MΩです。 

5.オートレンジ  
DMMは、電圧や抵抗が変化する場合オートレンジの設定があります。
データの変動に追随し、最適なレンジの測定ができる。
オートレンジの速度も5ms程度なので、高速のDMMなら6.5桁で 50回/秒の速度で測定ができる。
固定レンジで4.5桁(16bit相当)の測定データでよければ、5000回/秒で測定も可能です。

データ・ロガーには、オートレンジがなく、分解能16bit程度で長時間捕捉が可能です。


固定レンジで、3CH以上のマルチチャンネルの電圧か温度の長時間測定ならデーターロガー、それ以外はDMMの方がよさそうです。
DMMも最近性能が上がってきており、メモリ―も増えてリアルタイムでデータを読めるようなり、高分解能のデータロガーしてのアプリケーションもありそうです。

投稿者: axis

投稿日時: 2019-12-11 15:24:04 (32 ヒット)
何等かの測定をしている場合、その計測器がどれだけ正しいかを確認する校正が
必ず必要になります。
校正をしていないとせっかく時間をかけてテストしても、最悪その結果自体が
信じられないことになります。
通常校正は、計測器では1年に1回行うことで精度を保証します。


測定システムを構築し、何等かのデバイスを測定した場合を例に説明します。

アナログ・デバイス → ピックアップ(治具もしくは、インターフェイス回路)→
デジタル計測器入力/デジタル計測器出力 → コンピュータ
の流れでデータを取得します。

工業製品であれば、測定の精度が問題になります。
どこの測定装置で測定したか。データの精度と信頼性を問われます。


精度とは、DMMでいえば、電圧1Vを測定した場合の誤差が何%以内であるか(例えば0.1%)
信頼性は、その装置がどのように校正されているか
国の標準器に照らし合わせて(校正)精度を保証できるか。
JQA JEMIC等の校正機関で、定期的に測定器のデータを測定し精度が保証できる証明をします。
DMMの電圧であれば、標準電源を測定し誤差を%で表示します。
(多くの校正業者も、この標準と年に1回照合し、校正しています。
この校正をした標準器で更に計測器を校正しています)

もちろん、国の基準器に直接接続できないので、どのような測定器を間に入れてデータを照合したかが重要になります。
トレーサビリティです。 (芋づるしきとも言えそうです。蔓が最後まで繋がっていれば合格)


生産設備に使用される計測器は、通常1年に一回校正されます。
工場には、基準室を設け照合用標準器(2次標準)を置き
照合用標準器を国の基準器にトレーサブルな校正を受ける。
計測器は、DC測定に関しては日本の工業用標準にトレーサブルに校正できます。

さて、交流(高周波)の基準はどうなっているのでしょう。
実は、正確には周波数の基準をNICTの基準電波で合わす以外、直接校正することができません。

ここが、少しややこしいのですが高周波に関しては、日本に基準がありません。
もちろん、発振器やスペアナも正しく測定できているのですが、
DCに比べて高周波の標準校正は、あやふやになっています。
まあ、高周波を校正するのが難しいということですが、

特に、高速パルスのライズタイムの標準は米国標準NISTにしかありません。
それも特定のメーカーに依存しています。

またバンド幅という定義は、-3dBの周波数
振幅で 0.707 になってしまい。30%も誤差になってしまいます。

バンド幅までの周波数応答のフラットネスは特に決まりが無く
各メーカーが2%程度を保証しています。
バンド幅近くで測定した波形が小さくてもOKとなります。
DCの厳密な世界とは、違う世界です。

もちろん、高周波のメーカーは長年の実績や経験に基づき装置の校正をしています。


計測器の世界だけでなく、今後開発が進むバイオの世界でも校正という概念は
通用するのでしょうか。
バイオの標準器とは、どういったものが必要となるのでしょう。

標準の癌細胞は、無さそうですし。標準のウィルスも取り扱うことができません。
おそらく ポリマーでナノサイズの疑似サンプルを測定し判断するしか
今は無いのかもしれません。

ただ、検出方法なども違うので、このあたりは、バイオセンサーの開発で信頼性を証明するキーになりそうです。


投稿者: axis

投稿日時: 2019-12-11 15:23:48 (22 ヒット)
寒い季節 仕事に追われ、毎日プレッシャーを感じる日々を送ると
体も疲れますが、心が疲れます。

なかかな成果の出ない毎日を送っていると、体より心がまいります。
無理な日程で仕事をやっつけていると
ふとしたタイミング、今までやっていたことが無駄になった時等
ものすごい消失感に襲われます。

ゾッとする寒気、体力を奪われているので体も風邪をひきそうですが
心も風邪をひきそうです。


これほど、ひどい状態でなくても、なかなかうまくいかないときは
心の免疫力も弱っています。

別の例えで、心の安全弁。まあ開き直る力があるかどうか。
ここまで来たらしょうがないと思えること。

お客様や営業からの無理難題。 何とか形にしようと努力しても
なかなかできない。まじめなエンジニアほど心を壊します。

著者の知り合いのエンジニアにも、重症になった場合は睡眠障害や
心の病になってしまった例があります。

突如として、会社に行けなくなってしまったエンジニアもいます。
まじめで優秀なエンジニアほど、重症になる傾向がありそうです。
心の風邪にワクチンはありません。

なかなか、うまくいかないときは上手な気分転換が必要で、適度な安全弁でストレスによる重圧を
減圧しておかないと心が風邪をひき、最後は肺炎になってしまいます。

エンジニアの仕事は、ストレスフルな仕事なのですが、それゆえうまくできた場合は、
喜びも大きい仕事なのでなかなかやめれません。 昔からワーカーホリックの多い業界です。

20年ほど前、日本人がすべてワーカーホリックだと言われた時代に、めちゃくちゃ働くアメリカ人に会いました。
彼は、にこやかに仕事をこなし 『俺は仕事中毒 ワーカーホリックだ』と言っていました。
人種や国に関係なく、エンジニアは油断をするとすぐにワーカーホリックになります。

北風が吹いて寒い夜は、早く帰って寝ることが一番。
見切り千両。 今日はこの辺で。。。

追伸:筆者は、懐が寒くて風邪をひきそうです。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:58:58 (115 ヒット)
最近、バイオセンサーという言葉をよく聞くようになりました。
従来では、時間もお金もかかる検査を簡単にできるようになるセンサー開発です。
テレビなどの家電品の新開発が行き止まっているような状況で
バイオセンサーという商品は将来性があると注目されています。




バイオセンサーの用途としては、
エクソソームの解析によるガン等の病気の早期発見
O-157、インフルエンザ等 細菌及びウィルスの検出
鳥インフルエンザ 豚コレラ等の検疫検査
DNAによる遺伝子情報の解析
海に溶け込んでいるマイクロプラスチックの検出
これらの課題解決が要求されています。


従来センサーで検出ができなかったものを検出するためには、
ナノテクとバイオの融合技術が必要となってきます。

ナノテクの開発技術は、まだ日本には残っていそうです。
家電品の開発は、ほとんど残っていそうにありません。

サンプルのサイズは、エクソソーム、DNAやウィルスで数10nm-100nm
細菌やマイクロプラスチックで1μm―10μm
これらのを正確に検出するには、ナノテクで形状を振り分け、電気の反応に変換できれば
センサ―の出来上がりなのですが、これがどちらも大変です。

サンプルはほとんどがバッファ溶液に溶けており何等かの方法(電気泳動か圧力等)で
センサーを通過させて電気信号に変換する必要があります。
溶液が電解質かそうでないかも大きな問題になります。
電気の反応は、イオン電流で数μA トンネル電流で 数10pA レベルです。
泳動用ローノイズ電源でバイアスをかけ、電流アンプで微小電流を検出することが
一般的です。

空気中の物質をナノサイズで検出するには、もっと課題が出てきます。
空気中を漂うウィルス等を検知できれば、ほとんどSFの世界です。

ナノテク側は、微細加工技術と材料 量産化の問題があり
電気の方も、信号検出は容易ではありません。
レベルも低く反応も速いとなるとノイズとの戦いが待っています。

それと電気屋さんは、どちらかというと化学や医学にあまり関係が無く
化学屋さんやお医者様も電気には強くないという印象があります。
つまり、全く違う研究者とエンジニアを統括して開発をする必要があります。
特殊なデバイス開発とアナログ技術開発がキーになります。

多大な問題と課題が山積みですが
今回は、概要説明でまた次回に続きます。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:57:51 (73 ヒット)
ものすごい ご無沙汰ですが、コラムを再開します。

最近では、バイオの市場において電気泳動に関する
アプリケーションが増えてきています。
溶液中に溶けている粒子で電荷を帯びているものを電場によって移動させます。
まず、イオン電流というと溶液の中を流れる電流なのですが
単位はμA 電圧としては10V以下というところがほとんどです。




溶液の抵抗と誘電率にもよりますが
直径で30个らい長さ50个らいの筒に溶液(例えば生理食塩水)を入れ
直流電圧を印加し電流を測定すると
抵抗と容量をもった特性のIVカーブ(電流―電圧)を描きます。
溶液を挟んで電極があるのでコンデンサを作ったことになります。
IVカーブの最初の部分は、コンデンサに充電された部分で
CRの時定数によるカーブです。




電流が一定になれば、溶液の抵抗値がわかります。
泳動が一方向であるならば、バイアス電圧を印加しながら
容量を測定すれば、溶液のより正しい電気特性(抵抗、容量)が
測定できることになります。

コンデンサの測定というよりダイオードの測定に近いのかもしれません。
イオン電流を正確に制御するには、電圧印加型の電源では制御できません。
理論的には、出力インピーダンスの大きい(100MΩ以上)の電源で
溶液の変動があっても一定の電流が出力できることが重要になります。
更に電源は差動であることが望ましいということが言えます。

イオントフォレシス等、能動的に電流印加をする場合もは、電源の特性が重要です。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:57:14 (53 ヒット)
ここらで少しまともな測定のお話
バイオセンサーでは、溶液の中の微粒子を測定することが多く
溶液のふるまいがキーなってきます。

溶液に棒状の電極を2本突っ込んで、
1.抵抗を測定する
2、容量(キャパシタンス)を測定する
場合を考えてみます。

一般的にバッファ溶液に使われている溶液は、
μA程度イオン電流が流れるのであれば、
抵抗測定はそれほど難しくはありません。

10V 1μA 10MΩといった感じです。
少し温度等で変化しても問題ないということです。

片や容量つまり 誘電率の測定となると様相が変わります。
電荷は低い電圧でも、電極の周りの集中してしまい。
誘電率の違う溶液に電圧を印加して容量を測定しても
違いを測定することができません。



電極の周りだけにコンデンサができ
C R Cのような回路構成になる。

また、電極間の距離が遠いと容量の測定がうまくできずに
誘電率が計算できない。

溶液の誘電率を測定するには、厚みのあまりない平行電極をつけた
治具を作製し測定する必要があります。

測定条件をしっかり決めないと簡単に測定はできません。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:56:44 (68 ヒット)
いつ出るかわからない信号を1つ捕捉するだけなら
オシロスコープやデータロガーのシングル・トリガで捕まえれば
いいのですが、不定期におこる現象を長時間例えば24時間取り続け、
尚且つ 取り逃がしたくない場合はどうすれば良いのでしょう。

途轍もないメモリを持ったデジタイザでずっと取り続ける。
まあ、間違いではないのですが途轍もなく高い装置を買うことになってしまいます。

1MHzでサンプリングした場合、サンプリング間隔は1μ秒になり
24時間(86,400秒)は、86.4Gの高速メモリーが必要になります。
計測器がありません。

100KHzのサンプリングで捕捉できる場合でも 8.64Gのメモリーが必要となり
相当高額な装置になってしまいます。

また、取ったデータが膨大で現象を探すだけでも大変です。
検索ソフトを作製し現象を探すことになります。

ここで少し考え方を変えてみましょう。



もし、現象と現象の間隔が(Tx)10μs程度以上あり、現象が起こらなかった時間(Tx)に意味が無い場合
現象が起きた波形のみを取り、タイムスタンプを押して次の現象が起きるまでを繰り返しできたとすると
どうなるのでしょう。


ある程度の高速メモリー (GHzサンプリング可能)が トータル160M あり、
20msの現象を分解能1μsで波形だけを捕捉したとすると(1波形メモリ20K)8000個 取れる計算になります。
各現象の間隔が不定期でいつ起こるかわからない場合でも、起こった現象のみを捕捉
すればよいのであれば捕捉条件(トリガ)をセットして待っておけば良いのです。

オシロスコープには、このようなロングメモリでセグメント機能を持った機種があります。
縦軸分解能も16bitある機種もあり、高速高分解能の波形評価が可能です。

捕捉できた波形はコンピュータに転送し、データ処理にてヒストグラム等で解析をすることもできます。

この機能は、研究機関での波形補足だけでなくデジタルオシロならではの複雑なトリガの
組み合わせを使用することにより回路の不良化解析にも応用できます。
開発中の回路の動作検査にて繰り返し波形を計測しばらつきを見ることも可能です。
また、オシロスコープは、4CH同時測定が可能なので複数の信号の時間間隔の測定もできます。

効率よくデータを多数捕捉し、簡単にデータ解析を行うシステムを構築することができます。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:56:09 (13001 ヒット)
(電圧パルスと電流パルス)
通常パルスを測定すると言うと
電圧パルスです。一番簡単な例は、
オシロスコープで波形を見ます。
最近のデジタル・オシロは、パルス・パラメータとして
自動計測してくれるものがほとんどです。
昔と比べるとメモリーも長くなり、サンプリングも速く
バンド幅も十分広くなっています。
(昔とは、テクトロニクスがアナログのオシロスコープを
やめたころ。コレで筆者の年齢がばれてします。)

さて、よく言われているバンド幅と立上り時間の関係
(立上り時間)= 0.35 /(バンド幅)
簡単に書くと 350MHz/1ns 
 1ns の立上り波形を見る場合350 MHzのバンド幅の測定器が必要です。
 2ns であれば 175MHzが必要です。
後は、サンプリングによるエリアジングが起こらないことが必要です。

方形波の立上りを測定する場合、エッジに最低4点は欲しいので
1ns の立上りを見るには、4GS/s以上が必要です。
10μs間に発生する1nsの立上りパルスを見つける場合、
バンド幅350MHz サンプリング4GS/s メモリー40Kが必要で
ナイキストの定理よりかなり高速のサンプリングが測定には
必要になります。(ナイキストの定理は、また別の機会に説明します)


さて、電圧パルスの測定はこのように3つのことに気をつけるのですが、
これが、電流となるともう一ひねりという感じです。

高速電流をオシロと電流プローブで測定すると
電圧レンジのバンド幅と電流プローブのバンド幅の違い、更に電流アンプの動作時間
(通常 数10ns- 100ns)ずれてしまいます。
電流プローブは、ホール素子を使用して電流により発生する磁界で
電流を測定します。誘導を利用しているので電圧測定よりバンド幅が低いことがあります。
その上、誘導を利用しているので正確に測定できるのは、
10mA程度以上の電流測定となり微小電流測定は難しい。
では、シャント抵抗でオシロで見たらどうなるの?
高速信号(だいたい10MHz以上)では、インピーダンスが問題になり50Ωのマッチングを
取らないと信号が正しく測定できません。
この為、微小電流を電圧に変換するには、インピーダンスの低く帯域のある
電流アンプが必要になります。
アクシス・ネットでは、いろいろな電流アンプを開発しております。


【関連記事】
・高速電流測定について: A4280 高速電流電圧変換アンプ開発室より
・測定速度: A4280 高速電流電圧変換アンプ開発室より
・DMM とエレクトロメータ ソースメータ: A4280 高速電流電圧変換アンプ開発室より
・4端子法という測定: A4280 高速電流電圧変換アンプ開発室より
・DMM とソースメータ: A4280 高速電流電圧変換アンプ開発室より
・微小電圧と誤差: A4280 高速電流電圧変換アンプ開発室より
・電子計測のツボ: A4280 高速電流電圧変換アンプ開発室より
・電圧パルスと電流パルス: A4280 高速電流電圧変換アンプ開発室より


A4280 高速電流電圧変換アンプ
ケースレー428−PROG型電流電圧変換アンプの エミュレーション・モード搭載


4280A 高感度電流電圧変換アンプ仕様

投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:55:49 (41 ヒット)
パルスという用語は、よく使いますが
パルス・パラメータは、IEEEで規定されています。



方形波形をサンプリングし、ヒストグラムの上のピークをTop 下のピークをBaseとする。
波形の最大値をMax 最小値をMinとする。
Amplitude(振幅)= Top − Base
Peak-Peak    = Max − Min
Rise Time(立ち上がり) Amplitudeの10-90%間の時間
Fall Time(立ち下がり)  Amplitudeの90-10%間の時間

方形波を測定する場合には下記の注意が必要です。

第一に、周波数と方形波の関係として

デューティ50%の方形波の周波数成分は、基本周波数の奇数次高調波となる。
例)1kHz デューティ50%の方形波の周波数解析(FFT)をすると
基本周波数 1kHz 3次高調波 3kHz 5次高調波 5kHz 7次高調波 7kHz ・・・・となる。

バンド幅とライズタイムには、 バンド幅= 0.35 /Rise Timeという関係式が成り立つ。
方形波の繰り返し周波ではなく、 Rise Timeが速ければ 広いバンド幅が必要になる。
1μsのRise Timeは、バンド幅=0.35 /1 x10 -6となり バンド幅=350kHz になる。
つまり、測定系のバンド幅が350kHzないと1usの変化は見えない。
350 kHzのバンド幅は、方形波を見る場合 5次高調波が通ればほぼ方形波にみえるので
350kHzの5分の1 70kHz までは 方形波として見えるがそれ以上は、サイン波のような波形に見える。

充分なアナログバンド幅を持った計測器でないと正確な測定ができません。
更に、サンプリングは、バンド幅の2倍以上の周波数が必要です。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:55:30 (55 ヒット)
バイオ関連の測定で 微小電流を測定する場合
ノイズの問題を避けて通りことができません。



イオン電流はμA―nAの単位ですが
トンネル電流では、pAの単位の測定が必要になります。

単位だけでpAというのは簡単ですが、
pA(10の-12乗)は、帯電した人間が電線に近づくだけで流れます。
こうなると、測定する人間がいてはダメということになり
測定装置に近づけません。
何を測っているのかわからないということになってしまいます。

もちろん、正しいシールドやガードを施しグランドがうまく取れており
高感度の測定器を使えば、pAの測定は可能です。

但し、信号が高速である場合 100KHzであった場合は大変です。
電流は、電荷の単位時間当たりの移動量です。
電圧は、電荷のポテンシャル(位置エネルギー)です。
電圧は、高速で測定することが可能ですが、
微小電流の高速測定にはかなり難しい壁が存在します。

通常pAレベルの測定はハムノイズの除去のため 電源周波数の逓倍つまり 
50Hzであれば20msの倍数 通常 200ms間測定し ノイズを除去します。
(60Hzであれば 166.666ms)
100kHz は 時間軸で1周期 10μsで ハムノイズに埋もれることがあります。
例え信号の振幅が十分あったとしても、測定のバンド幅が 数Hzになるので 
信号は減衰して捕捉できません。


電流で測定するのが、難しいので電圧に変換する必要があるのですが
変換方法も問題です。 単なる抵抗だけでは変換できません。

少し話がそれますが、これはマルチメータで電流を測定するのも同じです。
マルチメータの電流測定は、内部抵抗例えば10kΩに1μA流すと10mVという測定方法です。

電気泳動でイオン電流の測定では、1Vで100μA流れたとするも10kΩの抵抗になり
直列にマルチメータを繋いでしまうと電流が半分になってしまうことがあります。
正確に半分ならまだしも、溶液の抵抗は一定でないことがあります。
ノイズに埋もれて電流値もでたらめということになります。

ノイズに関しては、これが正解というのが難しいので
話がどんどんややこしくなってしまいます。

結論としては、ノイズの除去としてシールド、ガードをきちんとり
グランドも一点できちんと落とす。
(グランドからノイズが回り込むこともるので現場での対処が必要な場合もあります。)
微小電流であれば、適正なアンプを選び電圧に変換して測定する。

経験がものをいう測定です。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:55:07 (53 ヒット)
言葉遊びでは、ありませんが
分析 測定 解析 と使い分けを考えてみます。

グーグルを使って調べると概ね筆者の考えと近い答えが返ってきました。

分析 化学で、物質の成分を検出すること

測定 あるものについて、量がどれほどか測って求めること

解析 事柄を細かく分けて、組織的・論理的に調べること

分析は、材料の組成や成分など化学的な装置で調べることで
代表的なものは、赤外分光FTIR 核磁気共鳴NMR X線解析装置 等があります。
筆者は、医者の前で磁気共鳴イメージング装置MRIのことをどうしても
原理が同じなのでNMRと言ってしまうことがあり、3文字英語が大嫌いです。

測定は、計測器マルチメータ(電圧計)オシロスコープ スペアナ 
測り(体重計) 等の計測器をを使い
電気量や重さ 速さ 振動数 比重 等 物理量で決められる数値を調べます。

解析 すでに集められたデータ(ビックデータ)をA.I.等のソフトを使用して
論理的に調べること

分析は簡単にいうと 材質の持つ化学的特徴(組成や化学反応)を調べて定量化
測定は、材質の持つ物理量(重さ 振動数等)及び電子部品等の
電気量(電圧 電流 周波数 誘電率等)を調べて定量化

解析は、これらの手法で集められたデータを調べて最終的に判断をします。

バイオセンサーの製作では
1.分析装置で材料とサンプルを確認 樹脂等とサンプルの組成を分析
2.測定装置で材料の抵抗率 誘電率等 電気量を測定 
3.測定装置で材料とサンプルの違いを定量化(デジタル化)
4.データサーバーにてデータ解析
の手順を踏むことがあります。

まず、分析装置でサンプルの化学的成分の組成や反応を調べ化学的に定量化します。
ただ、バイオセンサーとするには分析装置は大きすぎ高額です。
NMRを例にするとは数千万円しますし、液体窒素 液体のヘリウムが必要になります。

そこで、専用治具(バイオセンサー)と測定器を使いで電気的に定量化し
物質の検出を簡易化することが求められます。

専用治具(バイオセンサー)は、化学的電気的に安定で 製作が容易で量産ができること
測定器は、校正ができ小型化できることが重要です。

もちろん、データは測定器(A/D)でデジタル化されサーバーにビックデータとして保存される。
データサーバーで A.I.を使用し検出結果を自動化する。

ハード的な価値は、バイオセンサーですが
最終的には、データサーバーに蓄積されたデータとA.I.の判定プログラムが
価値を生むビジネスになるのでしょう。

この開発でわかるのも、結果がデジタルになる前のアナログの苦労が大変であることです。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:54:34 (44 ヒット)
エンジニアにとって、電気回路とソフトウエアの
動作は必然であり、偶然はあり得ない。

つまり、回路もソフトも同じ動きを繰り返し
いつでも同じ結果をだすこと。
必然である。

ただ、これが言えるのは技術が完成された領域であり
研究中や開発中の装置では、偶然でしかデータが出ないものが存在する。

開発中のセンサーで、細菌等を捕えようした場合。
細菌が溶液中にあり、センサーの検出部分まで来てくれないと
反応せず信号が出ない。もしくは、うまく検出できないと
信号レベルが低い。 検出間隔はまちまちである。

こうなってくると、偶然の出会いを待っていることになる。
確率論で、結果を論じることになります。

いつも思うのですがよく確率は0では、無いといいますが
20倍を超えた確率で当たるのは難しい。

個人的には、5,000人くらい応募があり一人しか当たらない懸賞で
5000円の現金を当てたことがあります。人生で一度きり。

なん10回も同じような懸賞に出し続けていたので、
毎回5000人で1人しか当たらない懸賞に5000回だせば
1回あたることになります。
(ほんとかな。50回くらいで当たれば運はよいのでしょうか)

30年以上買ってますが、宝くじの高額当選は、
200万分の1程度で当たったことはありません。

1等が当たれば、仕事を辞めるは30年以上言い続けています。

少し脱線いたしましたが、
バイオセンサーで細菌等を確実に検出できること、
確率を上げ、偶然から必然にすることが
装置を完成することになります。

偶然の領域でのデータは、頻度情報として
信号強度と出現間隔をヒストグラムで表現します。



溶液に濃度が低くても、ヒストグラムの形状が
変わらなければ検出できた。必然に近づいたと言えそうです。

バイオの世界で、最終形は、溶液の中の細菌等を全数 数える。
細菌等のサンプルが一つ残らずセンサーを通過し濃度測定ができる。

大変な道のりが待っていそうですが
こうなると、バイオセンサーの測定結果も
必然となるのでしょう。。
投稿者: axis

投稿日時: 2019-11-20 10:53:49 (51 ヒット)
今までのコラムでは、部品や測定というユニットのお話を中心にしてきましたが
今回は、少し大きな視点でお話をさせていただきます。

近頃、IoTという言葉をよく聞くようになりました。
データをインターネット経由で通信しデータベースの構築や
末端装置をインターネット経由で操作する等、いろいろなビジネスが展開されようとしています。


バイオセンサーも、患者の状態を把握し医療装置をリモート・コントロールで操作することも
そんなに遠い未来でないかもしれません。

SFのような世界を想像しがちですが、電気回路に例えればオペアンプのフィードバックを思い起こします。
基準の数値に対して出力がプラスなら、マイナスのバイアスになるように
ネガティブ・フィードバックをかけて状態を安定にする。 
変動が大きいと発振してしまいそうですが。。。



患者だけでなく、例えば運転等をしてる人の健康状態のパラメータ(体温、血圧 脳波等)から 
自動運転に切り替えるなんていうことになるかもしれません。

個人的には、インフルエンザ・ウィルスに汚染さえれた電車やバスの情報がわかり
すぐに消毒して感染をふせいでほしいのですが。
それと、食品売り場のO-157がバイオセンサーで簡単に検出できればうれしいです。

それには、まずバイオセンサーが下処理なくサンプルを測定できることが重要になると思います。

例えば、唾液や小水、血液をバイオセンサーにつけると測定されたデータがインターネット経由で
送られA.I.がデータサーバーの症例と照合し結果を表示するということができそうです。

この近未来の技術の実現には、もちろん医学が必要ですが
細菌、エクソソーム ウィルス等 症状を診断することに必要な微小な物質の確実な検出が要求されます。
細菌の大きさは、10μm エクソソームやウィルスは 30nm-200nm 程度あり混在する溶液中を単独の測定だけで
違いや種類を判別することは難しいと思われます。

何等かの電極に、細菌とウィルスが混ざった溶液を流し信号を見たとすると
バイオセンサーが1CHのみでは、判別ができません。
仮にすべて球体として考えて 直径10μmと100nmでは、100倍違います。
断面積で10,000倍 体積で10,00,000倍になり 電気的な反応がこれに比例すると考えると
1CHのセンサーですべて発見するのは、難しいと言わざるを得ません。

おそらく、マイクロ流路でサンプルを選別しそれぞれの測定に適したセンサーに流し
データを測定する技術の確立が必要ということになります。

このあたりは、ナノテクで解決していくしかないのでしょう。
その後、アナログ技術でバイオセンサーの感度を上げて正確な信号を測定できれば
完成に近づくことでしょう。
投稿者: axis

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